いしころ

いしころ(作者)の気ままにブログ

文楽が面白い!

f:id:ishikoro11:20190430165114j:image

4月公演の千秋楽にうかがいました。

昼公演の仮名手本忠臣蔵

夜公演の祇園祭礼信仰記、近頃河原の達引

 

どちらも見応えがあり、とても楽しかったです。

 

初めて文楽に行ったのは、まだ十代のころ。

そこからは時々出かけては楽しませていただいています。当時の住太夫さんの語りや、吉田玉男さんの人形はとてもステキでした。

何がいいかはわからないけど、何かいい!と思った感覚があります。

 

今回も、好きな太夫さんや三味線の方、人形遣いの方々がたくさん出ていて、見ていてワクワクしました。

忠臣蔵は緊張感があり、切腹の場面などは息をするのを忘れそうなぐらいでした。

登場人物が多いお話のように思いますが、それぞれの個性が人形の動きや太夫さんの語りで生き生きと伝わり、わかりやすかったです。

続きの段も見たいと思います。夏が楽しみです。

 

夜の部の祇園祭礼信仰記は金閣寺が舞台でしたが、舞台がどんな工夫で作られているのか、とても興味深く、人形にしかできない動きが楽しくて、見ていて飽きることがありませんでした。三階建てをあのように見せてくれるとは想像もしておらず、びっくりしました。

 

近頃河原の達引は母、兄、おしゅん、伝兵衛、それぞれの心情が語り分けられ、ミュージカルやオペラを見ているようでした。

猿回しの猿のコミカルさとおしゅん、伝兵衛の覚悟のギャップが描かれて、当時の作者の意図が伝わってきます。

 

個人的には鶴澤燕三さんの三味線、竹本織太夫さんの語り、桐竹勘十郎さん、吉田玉男さんの人形が特に印象に残りました。

 

日本らしい義理人情も美しく、文楽を通して生き方を学んでいるような気持ちにもなりました。ありがとうございます。